既存の埋立地の閉鎖・アフターケア

1977年から存在する既存廃棄物埋立場は、ヨーロッパにおける適切な管理が施されていない旧式オープンダンプサイトの中でも最大規模で、一日にトラック600台分の廃棄物が運び込まれてきています。うち一般廃棄物が1,500トン、建設廃棄物ゴミが3,000トンを占めています。これにより長年の間、周辺地域や大気は汚染され続けてきました。Vinčaの既存廃棄物埋立場は、ISWAの「廃棄物処理場閉鎖のためのロードマップ」に掲載されている世界で最も汚染度の高い50の廃棄物処理場の一つにも指定されています。

既存廃棄物埋立場の閉鎖は、まず埋立場の斜面を安定化させるために埋立場形状のリシェイプが必要となります。これは約80万m3の廃棄物の移設を伴います。

この既存埋立場の閉鎖工事は、新設管理型埋立場にて廃棄物の受け入れが可能となって初めて開始されます。

埋立場のリシェイプを行った後、埋立場全体を厚さ1.2mの「技術的再耕層」と呼ばれる層で覆ってゆきます。

埋立地を覆う層の構造は以下となります。

  • 新規埋立場建設工事での掘削により得られた10cmの表土
  • 新規埋立場建設工事の掘削により得られた40cmの覆土材
  • 新規埋立場建設工事の掘削により得られた50 cmの 不透水性の粘土層
  • ジオコンポジット製の排水ライナー。
  • ジオコンポジット製の埋立ガス排水ライナー
  • 新規埋立場建設工事の掘削により得られたライナーの下の20cmのファインマテリアル(トランジション層)

埋立場閉鎖のプロセスは、閉鎖された埋立地を再生し、周囲の景観に適合させることで完成します。Vinča埋立場周辺の生態系のセンシティビティを考慮すると、侵食防止に緑地が大きな役割を果たす事となります。我々は、部分的に土が撒かれた既存廃棄物の堆積を安定化させ、侵食を防止する為に全表面を草地で覆います。

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