廃棄物からのエネルギー回収

廃棄物からのエネルギー回収は、廃棄物の熱処理プロセスを通じて実現されます。

廃棄物処理発電所は家庭ごみなどの一般廃棄物を、蒸気、電気、温水などのエネルギーに変換します。廃棄物処理発電とリサイクルは埋立廃棄物量の削減という目標の達成において補完的な役割を果たします。

廃棄物発電により廃棄物は衛生的に処理され、その量を約90%も削減することができます。埋立廃棄物となった場合に排出されるメタンガス(Co2の約25倍の温室効果)は、大幅に削減される一方、クリーンエネルギーからの電力・熱供給が可能となります。

本プロジェクトにおける廃棄物処理発電所の概要は以下の通りです。

  • 廃棄物受付施設と廃棄物燃焼システム(空冷式逆噴射火格子技術)を備えた焼却炉
  • 熱電併給のエネルギー回収を可能にする熱回収ボイラーと蒸気タービン発電機
  • 産業排気ガス指令2010/75/EU改正版(2019年)の要求基準及び排出規制値に基づく、排ガス処理システム(乾式、消石灰)は大気中への排気ガスにおける汚染物質濃度を低減することを可能とします。
  • ボトムアッシュの処理施設
  • 排ガス処理の残留物(大気汚染制御残渣物:APCR)の処理施設。APCRは、セメントや結合剤と混合して安定化・固化させた後、プロセス残渣用の埋立場に移すことが計画されています。
  • 熱供給能力:56.5MWth
    電力供給能力:30.24MWel

今後のリサイクル率向上も見越して、廃棄物処理発電所の処理能力は最適化されており、べオグラードで排出される一般廃棄物の66%が焼却処理される設計となっています。

排出基準
  • 廃棄物処理発電施設は、Best Available Techniques reference documentsに基づき設計・建設されます。これはEUの厳しい環境基準を満たすことができる最新のテクノロジーを備えていることを意味しています。
  • 焼却プロセスにおけるすべての指標は常時モニタリングされ、最適化されます。排出ガスは煙突に設置されたセンサーでモニタリングされます。プラントのオペレーションは、専門家チームと外部機関によって常にモニター・管理されます。測定結果は、排出量スコアボードやウェブサイト上で継続的に公開されます。
  • 排ガスは、EU指令2010/75/ECの産業廃棄物(IED)に準拠します。
  • EU指令で定められた制限値に適合させるため、直接還元剤である尿素を噴霧する高効率無触媒脱硝技術とCNIM/LAB「SECOLAB」乾式プロセスを採用しています。

我々の廃棄物処理発電所はベオグラードの家庭にクリーンエネルギーを届けます。

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